霧箱


霧箱とは放射線検出器の一種です。
放射線の飛跡を霧として観察することができます。

【霧箱の説明】


霧箱の全体像(写真左)
α線の飛跡(写真右):写真中央のV字のような霧がラドン-220とポロニウム-216のα線の飛跡です。

霧箱の原理


【動画】



バックグラウンドの状態
薄く細い線のような霧がβ線の飛跡です。




ラドンガスを注入したときの動画


【機能など】
○高圧電源
 高圧電源をかけることで霧箱内の雑イオンを除去しています。
 +1kV〜+3kV程度かけることで霧がはっきり見えるようになりました。

○発熱ガラス
 長時間運転するとガラスに霜がついてしまいます。
 発熱ガラスを使うことで曇りを防止できます。

○アルコールの加熱
 アルコールを含ませた脱脂綿の下にニクロム線を敷いて加熱することで、
 アルコールの蒸発を促進させています。

○ラドンガスの注入
 注射器にマントル線源を入れ、霧箱の側面の穴から注入することでたくさんのα線の飛跡を観察することができます。



【製作にあたって】
○材料、値段
 側面・・・アクリル板:縦40cm、横40cm、高さ15cm、厚さ1cm (6500円)
 底面・・・アルミ板2mm (2000円)
 上面・・・発熱ガラス(特注:20000円)
 照明・・・LED50個(5000円)+テープライト2本(3000円)
 
 電源は全てAC100VをDC24Vに変換して使っています。
 その他、スイッチ等を含めて合計7万円程度かかりました。


【さらに見やすくするためには…】
○高輝度LEDライトの使用
 霧をはっきりと見るためには霧箱内をかなり明るく照らす必要です。
 LEDライトは高輝度タイプのものを使用すると良いと思います。


【リンク】
フィグラ株式会社 発熱ガラスを製作していただいた会社です。
○名大理学部 F研内の霧箱紹介ページ  製作過程から原理までを丁寧に説明してあります。
有限会社ラド  商用の霧箱を製作・販売している会社です。寸法などが公開されておりますので、参考にしました。
2009年の霧箱のページ

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